わけあり商品の魔力(わらプレvol.130)
おはようございます、桑山です!!
銀座博品館公演も2日が過ぎ、ようやく落ち着いてきました。
しかし銀座を歩いていると、一気に年末感が増してきましたね。
商店街の歳末くじ引きが行われていたり、クリスマスソングが流れていたり。
銀座でこの年末感ですから、おそらく上野のアメ横なんかへ行くと、もっともっと年末感満載なんでしょうね。
ちょうどパンダも公開され始めたので、かなりごった返して年末感がさらに増していることでしょう。
年末になると、ネットなどでも歳末大売り出しなどが行われますよね。
どうしても僕が惹きつけられてしまうのは「カニ」です。
特に「わけあり商品」という謳い文句にメチャクチャ弱い!!!!
ところで、この「わけあり商品」って、なんで惹きつけられるのか、考えたことがありますか?
僕も「何故か惹きつけられる」という状態がずっと続いていたのですが、最近、その理由がなんとなくわかってきました。
答えは「マーケティング」の世界にありました。
この「わけあり」は幾つもの要素が盛り込まれている集大成なので、折に触れて紐解いていきたいと思うのですが、主な要素としては次のようなものがあるんじゃないかと思っています。
・謎のテクニック
・マイナス面からの譲歩
・希少性 などなど。
今日はその中の「マイナス面からの譲歩(僕が勝手に名づけました)」について、お話ししましょう。
例えば次の2つの広告、どっちを買いたいと思いますか?
【A】
「わけありタラバ蟹、大特価!!」
高級料亭でも使用されている最高級クラスのタラバ蟹。
身はぎっしり詰まっています。
それがなんと、通常価格の半分の値段。
お買い得です!!
【B】
「わけありタラバ蟹、大特価!!」
赤坂の高級料亭「赤坂浅田」にも卸している最高級クラスのタラバ蟹です。
通常は活蟹の状態で料亭に卸すのですが、今回、輸送途中に手違いで急速冷凍してしまいました。
この大量に急速冷凍された蟹は、鮮度も味も高いレベルで保たれているのですが、料亭との取り決めにより卸すことが出来ません。
通常であれば、これらは最高級の冷凍タラバとして販売するのですが、当社は12月末が決算のため、年末までにこの在庫を売り切ってしまいたいのです。
そこで今回は、破格の通常価格の半額でご提供することになりました。
当社の決算を助けて頂けませんか?
どうでしょう?
おそらくは多くの方が【B】の方を買いたいと思ったのではないでしょうか?
それは、何故でしょう?
それは【A】の広告文は「良い事」しか言っていないからです。
良い事しか言わないと、人間は防御本能から無意識に疑います。
「なんか裏があるんだろう?」
「本当かな?」
「騙されるんじゃないの?」
そう感じてしまいます。
それに対して【B】は「わけあり」の理由をちゃんと説明しています。
そうすると、お客さんとしては
「あ、冷凍だから安いのか」
と納得しつつも、
「でも品質はかなり良さそうだし、単に冷凍であるだけなら、買ってもいいかな」
「なるほど、決算か。とすれば、通常では手に入らない価格で買えるのか。こりゃ、ラッキーかも」
などと思う訳です。
つまりマイナスな事情を理解しながらも、「でも、それくらいなら」と譲歩するわけです。
このテクニック、発想次第で様々な応用が出来ます。
だいぶ長くなってきたので、今日はここまで。
次回は授業などでの応用例を提案していきたいと思います。
追伸
「オフ会って結局どうなったんですか?」
「オフ会の回答って全然来なかったのですか?」
「オフ会、やるとしたら東京で開かれるのですか?」
など、ポツリポツリと問い合わせが個別に来ています。
1~3月くらいでやってみようかな。
誰も来なかったら笑いものになるだけのラフ会ですね。