落ち着きのない大人が 手あたり次第にチャレンジします!!

大晦日、増量中!!(わらプレvol.28)

2020/03/30
 
この記事を書いている人 - WRITER -
社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」に所属しています。 お笑い芸人の傍ら、「わかりやすい伝え方」を極めるべく、セールスライター、スピーチライター、講師、ライトノベル執筆に挑戦中! 最近は「遅ればせながら」御朱印集めにハマりつつあります。

大晦日も正月も関係なく仕事してます。
今日はお仕事前に子どもと映画を観てきました。
「仮面ライダー 平成ジェネレーションズ」

もうね、なんて言うか……おじさんに優しくないのよ。
映画のつくりが(笑)
過去のライダーも含め、5人の仮面ライダーが大活躍するんだけど、テレビ番組を観ている前提で映画のストーリーが進んでいくから、ぷらっと入った初見に近い僕なんかが見ると、全然わからないの。

おじさんに優しくないポイントとしては……

・ライダーごとの性格、境遇、技の特徴などの説明がない(番組を観て知ってる前提だから)
・ストーリーの伏線や前フリが雑(とにかく戦闘シーンをてんこ盛りにする必要があるので、伏線を張っておく時間的余裕がない)
・戦闘シーンがCGと効果音が多用されていて、何がどうなっているのか目が追い付かない(これくらい刺激が強くないとゲーム世代の子ども達には通用しない)

ま、仕方なんだけどね。

それなのに……
それなのにですよ。
2ヶ所くらい涙が出ちゃうんですよ。

いや、さほど感動とかしてないんですよ。(←結構、失礼発言)
ストーリー展開上、結構ご都合主義とかいっぱい出てくるんですよ。
なのに涙が出ちゃう。

それは何故かと自分なりに分析してみた結果……(続きは後半で)

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今日は予告通り、一次情報と二次情報の話です。

分かる人はこのワンフレーズだけで、内容の想像がつくと思うのですが……その通りです。

人によって定義は色々違うようですが、ザックリ言うと
・一次情報とは、自分が体験したこと
・二次情報とは、他の人が見聞きしたことを間接的に知った情報

で、結論から言うと一次情報の方が圧倒的に価値があるわけです。
それはわざわざ言われなくても、みんな経験的に知っています。

例えば、「ホストクラブに行ってみた友人の話」と「ホストクラブに行った話を友人から聞いたっていう人の話」。
どっちが面白そうかを考えれば、すぐわかりますよね?

これは逆に言えば、話をする時に「あたかも自分が体験したかのように話す」と聞いている人に興味を持ってもらえるということです。
勘違いしてほしくないのは「嘘をつけ」と言っているわけではありません。
きちんと「友人から聞いた話なんだけど」と前置きしたうえで、自分の心的印象としてどんどん語るのです。
ここで、もう一度僕が妻に話して伝わらなかった話を見てみましょう。

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今日、床屋さんに行ってきたんだけどさ。ほら、田中さん。
そうそう。いつもの田中さん。
あの、田中さん、ちょっと面白いんだよ。

あそこの床屋さんさ、なぜかドバイとか、なんかそんな感じの人が異様に来るんだよ。
ヒゲを手入れしに来るんだって。
あの人たちって髪の毛を切るのは特にこだわりがないらしいんだけど、ヒゲは一種のステータスなんだって。
だからよっぽどうまい人じゃないと触らせないんだって。
「髪の毛だけ切って。ヒゲは自分でやるから」
そんな感じなんだって。

でさ、田中さん、前は大久保駅前にあるお店で修行してて、そこにドバイの人が来て、たまたまヒゲの手入れもしてもらったんだって。
そしたら、その人が後輩か知り合いかに「あの人いいよ」って言ったらしいんだよ。

そしたらその噂が広まって、次から次へとヒゲだけ手入れしてもらいにアラブ系のお客さんが増えたんだって。
その後、お父さんの店に移って、お父さんと一緒に床屋さん始めてからも、そのお客さんは離れずに来てさ、この前、なんか国で大事な日があったらしいんだよ。
建国記念日だか偉い人の誕生日だか、なんかそんな感じの日。

その前日と前々日には店にドバイ人が溢れてて、15人くらい待ってたらしいよ。
外から見ると異様な光景でさ、日本人の客が逆に入りづらくなるくらいの状況。

しかもドバイの人とか金持ちだから、八王子だったか神奈川だったか、すごい遠くから高級車に乗って来るんだって。
なんか、すごくない?
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どうでしょう?
「~なんだって」が頻繁に出てくるのに気付いたでしょうか?

話し言葉なので、それほど神経質になる必要はありません。
しかし覚えておいてほしいのは、聞き手の意識はストーリーを追っているのに対して、無意識はニュアンスを感じ取っているということです。
「~なんだって」という伝聞形が多いと、無意識は「価値の薄い情報」として処理してしまうんです。

実は読書感想文や就活の面接が苦手な人は、意識せずに「二次情報を話してしまっている」場合が多いのです。
「自分が体験したエピソード」や「自分が感じたこと・考えたこと」を入れ込むことによって、ぐっと説得力のある話になります。

では、それら(過去2日間分も)を踏まえて、修正版を……

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今日、床屋の田中さんでちょっと面白い話を聞いてさ。

田中さんは今、中野新橋でお父さんと床屋さんをやっているんだけど、その前は、大久保駅前の床屋さんで長くやってたんだよ。
あの辺りって、元々外国人率が高いうえに日本語学校がたくさんあるから、外国のお客さんも多いんだって。

なかには、田中さんが店を移った後もお客としてついてきてくれる人もいるんだよ。
一番多いのはドバイに住んでいるアラブ系の人。
意外でしょ?
何故かって言うと、彼らはヒゲに凄くこだわりを持っているんだ。
極端な話、髪の毛を切る人にはこだわりがないんだけど、ヒゲはよほど上手い人でないと触らせない。
で、田中さんはその丁寧な仕事ぶりが認められたってわけ。
だから店を移っても田中さんを慕ってくるんだ。

ドバイといえば世界有数のお金持ちが集う街じゃん?
そこから留学してくる人達はやっぱり連携が取れてるんだよ。
知らない国に御曹司が行くわけだから、先に行っている先輩に色々聞くわけよ。
その先輩が流す情報の中に「ヒゲを整えるなら田中さん」っていう情報も組み込まれてるんだよ。

日本語学校から大学に進学すると、八王子や神奈川に引っ越していく。
進学した大学で仲間が出来る。その仲間のアラブ人にも田中さんを紹介する。
紹介された後輩は後輩で、そのまた後輩に田中情報を受け継いでいく。
気が付けば、結構な確率でアラブ人が在駐する床屋さんの出来上がり。
しかもお金持ちだから、ポルシェとかランボルギーニで八王子や神奈川から乗り付けるんだよ。中野新橋の床屋さんに。
これだけでも相当、異様な光景だよ。

この前、ナショナルデーっていうアラブ首長国連邦にとって大事な日があったんだよ。
その前日はみんな身なりを整えるんだよ。
もちろんヒゲは一番のこだわりポイントなわけ。
その日は床屋の3人座れる待合いベンチに、アラブ人が15人待ち。もう普通の日本人客が寄り付けないくらいの雰囲気だったんだって。
凄くない?

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どうでした?
多少は変わりましたか?

この修正版の話、妻に話したら反応はどうだったと思います?

















「その話、もう聞いた!!」と早々に打ち切られました(笑)

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なぜ雑な前フリなのに、仮面ライダーで涙が出たか?
もちろん、シンデレラ・プロットを踏襲しているのはもちろんですが、圧倒的に「熱量が高い」ことなんだと思います。
ベタだけど、あの熱量でヤラれてしまうんです。

これは人前で話すときにも応用できるな、と思ったのでした。

今回は長くなっちゃって、ごめんなさい。
それでは皆さん、良いお年を~~~!!!

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Comment

  1. そよ風 より:

    話を聞いてくれるだけで、素敵な奥さんです(#^.^#)
    こちらは話し始めた瞬間から、「〇〇に集中したいから!」と話させてもくれませんよ(笑)

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