クレド!?(わらプレvol.102)
(前回のあらすじ)
リッツ・カールトン・ホテルで、ビーチ係の
スタッフに「プロポーズをしたいから椅子を
ひとつだけ残しておいてくれ」と頼んだら、
それを遥かに上回るサービスをした。
リッツ・カールトンは「クレド」と呼ばれる
名刺大のカードに「自分達の信条」をまとめて
書いてあるものを従業員全員が携帯している
そうです。
そこにはこう書いてあるというのです。
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リッツ・カールトン・ホテルは
お客様への心のこもったおもてなしと
快適さを提供することを
もっとも大切な使命とこころえています。
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ
そして洗練された雰囲気を
常にお楽しみいただくために
最高のパーソナル・サービスと最高の施設を
提供することをお約束します。
リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、
それは、感覚を満たすここちよさ、
満ち足りた幸福感、
そしてお客様が言葉にされない
願望やニーズをも先読みしておこたえする
サービスの心です。
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つまり通常僕らが考えるホテルは宿泊業です。
何のプロか? と問われれば、きっと「宿泊の
プロ」と答えてしまうでしょう。
しかしリッツ・カールトンでは、「素敵な空間・
素敵な時間・素敵なサービスを提供するプロ」と
自らを定義している訳です。
だからこそ、ビーチ係の人が普通なら「面倒
臭い」と感じるシチュエーションでも、
あれほどのサービスを苦労と感じずに提供できる
のでしょう。
先輩の松下アキラさんからしてみれば「お笑いの
プロが台本を書くのを面倒臭がってどうするの?」
という話です。
それはレストランのシェフが、「料理するのは
面倒臭いから、盛り付けだけやりたい」と言って
いるのと変わらない、というニュアンスの事を
言っていたように僕は感じました。
リッツ・カールトンの話は、実は2つの側面を
持っています。
(つづく)