中野駅で見かけた街頭署名活動(わらプレvol.146)
こんばんは、桑山です。
先ほど息子のコジローが通っている水泳のお迎えのために中野駅に行きました。
中野駅の駅前では、医療現場の改善を訴えるために街頭署名活動の呼びかけをしていました。
・看護師の人手不足
・夜間勤務の労働環境の改善
・介護業界の待遇改善
・介護認定の改善
医療現場はかなり大変なことになっているらしい。
ブラック企業だ、裁量労働制だと世間では騒がれているが、今、業界全体で一番大変なのは「医師・看護師」と「教師」だと聞いたことがある。
大学病院などの大病院では連続30時間勤務が問題になっているとか……。
訴えていることはとても深刻で、筋が通っていて、皆がきちんと考えないといけない問題。
いけない問題なのに……とても残念なことが。
……誰一人として聞いていない。
確かに道行く人を立ち止まらせるのは本当に難しいと思う。
とはいえ、病院や介護施設は僕らにとっても身近な問題である。
そんな身近な問題の深刻な訴えが、何故、人を立ち止まらせることが出来ないのだろう?
しばらく観察していると、色々な問題点が見えてくる。
・声(ボリューム)が小さい
・下を向いて原稿を読んでいる
・読んでいるので口調に抑揚がなく平坦
もちろん、これらも問題なのだが、見落としがちな罠をもう一つ発見した。
これをやられると一気に興味を失わせ、聞き手がすぅ~~っとフェードアウトしていく。
でも、意外と僕も含めて、皆もやりがちな罠。
それって、一体なんだと思いますか?
それは【専門用語の多用】
専門用語というのは、その業界でのみ通用する「ショートカットしている言葉」である。
複雑な概念やシステム、抽象的なニュアンスを表現するのには大変優れている。
しかし元々が複雑なものを更に短くまとめているのだから、一般人にとっては「暗号」に他ならない。
人間は、意味が分からないものを聞かせられると、とたんに興味を失う。
だから、お経は眠くなるのだ。
最近読んでいるマーケティングの本などはカタカナの専門用語がバンバカ出てくる。
「ベネフィットと直結したビッグアイデアでUSPを構築し、さらに断れないオファーを提示することで、オプトインページから得たリストのフロントエンドへのコンバージョンを飛躍的に伸ばす」
もはや精霊魔法の詠唱です。
やや強引に作った文章なので、実際にはこんなに一文では乱発しないけど。
でも、言いたいことは伝わるだろうか?
【今日のまとめ】
プレゼンでキーワードになっていない限り、使わない方が良い順に並べると、こんな感じ。
1.(極力使わない方がいい)専門用語
2.(なるべくなら避けたい)カタカナ用語
3.(一文に1つくらいに抑えたい)熟語
熟語については「理解できない」というよりは「堅苦しい感じてしまい、乱用すると身近に感じにくい」から。
例文1「まばゆい陽の光の中、勢いよく燕が飛んでいるのに目を見張り、その後に思わず頬が緩んだ」
例文2「燦燦と降り注ぐ陽光の中、快活に燕が飛翔している姿に刮目し、直後、無意識に微笑した」
極端な例だが、違いは感じてもらえるだろうか?
熟語に関しては僕もついついやってしまうので、かなり気を付けています。
僕自身、熟語を多用する愚挙を猛省し、今後も粛々と細心の注意を払い発言したいと思います。
ね? 反省が伝わってこないでしょ?(笑)
(追伸)
医療の現場を訴えていた方がボリュームが小さかったのは、きっと駅前で規制がかかっていたからだと思う。
また、下を向いて原稿を読んでいたのは、正しい情報を間違えずに伝えようとする責任感なのだと思う。