普段連絡してこない妻からラインが入りました!!(わらプレvol.193)
こんにちは、桑山です。
今日は小樽公演、いよいよ北海道ツアーの最終日です。
今はリハーサルまで待ち時間にこのメルマガを書いてます。
このツアー中に、妻からラインでメッセージが届きました。
普段、メールやラインや電話など、全然連絡をくれない妻からラインが届いたんです。
なんだろう?
そう思って、ラインを開くと……
息子コジローの空手の試合のことでした。
僕が札幌公演をしている日は、コジローの空手の試合の日だったんです。
コジローは小学校1年生から極真空手を習っています。
去年、初めて試合に出たのですが、あっさりと1回戦負けでした。
本人なりに悔しかったようで、割と飄々と「試合に出てみたい」なんて言っていたのですが、今回は少し気合を入れていたように見えました。
前回は最初からパンチを繰り出しすぎて後半バテバテだったので、
「最初はキックから入った方がいいって空手やってたアキラさんが言ってたよ」
と伝えると本人なりに作戦を立てていたようでした。
たまに遊びで型を見せてもらうことがあります。
リビングで一生懸命、型の演舞らしきものをやってくれるのですが、正直、最初は子どもがダダをこねているようにしか見えません。
泣きじゃくりながら、腕を振り回してケンカを仕掛ける子どものよう。
それが最近では、ちゃんとサマになってきているのです。
「カッコいい」まではいかないものの、「お!」くらいにはなってます。
もしかしたら、今回は初戦突破くらいは出来るかも……。
そんな淡い期待を父と子で抱いていました。
そんなことを思い返しながら、妻からのラインを読み進めると……
どんな結末だったと思いますか?
なんと、妻が試合時間を間違えて、試合に出られなかったそうです。
コジローは泣きじゃくって悔しがったそうです。
その後、お詫びのしるしに二人で上野動物園に行ったと書いてあり、何枚かの写真が送られてきました。
顔抜きのパネルで色んな表情で記念写真を撮っているコジローを見て
「コジローは優しいなぁ」
と思いました。
たぶん僕なら一生(とは言わないけど、かなり長期間)恨むと思います。
そんな事を考えていたら、コジローが可哀想になって、ふつふつと怒りが込み上げてきました。
普段、僕がメールを送ってもほとんど返してこないのに、こんな時にラインを送ってくることもイラッときた一因でした。
コジローがどれだけ今回の試合に内心燃えていたのかを伝え、なんなら妻を責める内容をメールしようと思っていたとき、ふと頭をよぎった言葉がありました。
「他人の思考をトレースする」
このメルマガで何回か触れてきたことです。
トレースとは「なぞる」「追跡する」「写す」という意味です。
たまに「何故、そんなことするの?」「何故、そんな事言うの?」っていう行動をする人、いませんか?
そういう時に僕らは「あの人、意味わかんない」とか「あんな事するなんて信じられない!!」とか「バカじゃないの?」などと思ってしまいます。
そして、その人に対して嫌悪感を抱いて距離を取ろうとします。
でも、これってよく考えてみれば「考えることを止めて、心のシャッターを下ろした状態」。
つまり思考停止状態。
そこで自分自身に言い聞かせているのが「他人の思考をトレースする」
完全に他人の思考は理解できないだろうけど、「何故そんな行動をしたのか理解できない」時に、
【どういう思考経路をたどれば、その行動に行き着くのか】
を色々と仮説を立ててシミュレーションしてみるのです。
・何故、妻は試合時間を間違えたのか?
何か思い違いをしていたのでしょうが、その原因となったのは忙しさのはず。
きっと時間的、精神的に余裕がなくて確認を怠り、思い込みのまま行動したのであろう。
・何故、妻は普段連絡を寄越さないのに、僕にラインを送ってきたのだろう?
本人もかなり反省しているし、コジローにも全力で謝ったのだろう。
それでも自分一人では抱えきれないほどの罪の意識があったのではないか?
誰かに話すことで軽減されることってあるもんな。
では、次の段階。
なら、僕はどうすべきか?
確かマーケティングで信頼関係を築くには「まず共感することが大切」と書いてあった気がする。
そこで「それはやっちゃったね。きっと忙しすぎたから間違えちゃったんだね」と共感しつつフォロー。
続いて「コジローも今回の試合はだいぶ内心では入れ込んでたみたいだから、ショックだっただろうね」と問題点を明らかにして、
「でも許してくれるなんて、やっぱりコジローは優しいね」とコジローへの感謝に誘導し、
「僕もよく思い違いをしちゃうから、お互い確認しないとね」とソリューション(解決策)をさりげなく提示。
この結果、何が起こったかというと……何が起こったと思います?
その返事はいつも通り、何も返ってきませんでした。
家庭内プレゼンの道は険しい……(涙)