場の空気の作り方(わらプレvol.222)
おはようございます、桑山です。
前回お話しした「場の作り方」について、今日は考えてみたいと思います。
民話の語り部のおばあちゃんは、何故「場」を作ることが出来るのか?
結論から言いましょう。
わかりません!!!
……いや、本当にわからないんですよ(笑)
ただ、ひとつ仮説というか、僕自身が舞台で実践していることがあります。
それは【自分ウェルカムだと信じ込む】ということです。
どういうことかというと、文字通り、
「ここにいる人(話を聞いている方あるいはお客さん)に自分は歓迎されている」
と信じる(疑わない)ということです。
どうした、桑山?
何か自己啓発セミナーにでも通い始めたのか?
それとも新しい宗教にでも入ったか?
駅前の占い館でそんな感じのタロットカードを引いたのか?
いえいえ、違います。
これ、対面の1対1の人間関係で考えるとわかりやすいと思います。
例えば初対面の人に話しかける時に
「うわ、こいつ性格悪そう。すぐ嫌味を言ってきたり頭ごなしに否定してきそう」
と思って話しかけるのと、
「なんかわかんないけど、この人とは気が合いそう。親友になりそうな気がする」
と思って話しかけるのは、どちらが上手くいくと思いますか?
考えるまでもなく後者ですよね。
実際、人間は自分に対して好意を持っている人と敵意を持っている人を
見分ける能力があるようです。
おそらくは生存本能なんでしょうね。
そして人間の脳にはミラーニューロンというモノマネ細胞も存在します。
つまり、こちらが不安感や不信感をもって相手に臨めば、
相手もそれを察知し、反射的に不安感や不信感を持って自分を見るということです。
逆もまた真なりで、こちらが安心感や相手を受け入れる・受け止める気持ちで臨めば
相手からも信頼されるということです。
もちろん100%ではないのかもしれませんが、この確率はかなり高いと
経験則上、実感しています。
さて、話を民話の語り部のおばあちゃんに戻しましょう。
語り部のおばあちゃんの話を聞きに観光客は立ち寄ります。
みんな、おばあちゃんの話を聞きたくて仕方ないのです。
おばあちゃんも、それを知っています。
だから信頼関係が出来ています。
そういう「空気」というか「場」が出来上がっているのではないかと思うのです。
仮に語り部のおばあちゃんが
「どうせ私の話なんか退屈するに決まってる」とか
「あぁ~、本当は私じゃなくて、よしこさんの方が上手いのに。今日はハズレって思うかな」
なんて思いながら話していたら、やっぱり何か違和感を感じると思うんですよ。
とはいえ、話し手も人間。
毎日、毎回、いつも一定の気持ちという訳ではないでしょう。
しかし、それを毎回リセットして、フラットな気持ちに出来るか、
自分ウェルカムと信じて話し始められるか、がプロとアマチュアの差なのかもしれません。
【自分ウェルカム】、心掛けてみて下さい♪