落ち着きのない大人が 手あたり次第にチャレンジします!!

完成度の低いメルマガ!?(わらプレvol.83)

2020/03/30
 
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社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」に所属しています。 お笑い芸人の傍ら、「わかりやすい伝え方」を極めるべく、セールスライター、スピーチライター、講師、ライトノベル執筆に挑戦中! 最近は「遅ればせながら」御朱印集めにハマりつつあります。

おはようございます。そしてお久しぶりです。桑山元です。
今日はいよいよ新宿のバティオスでの「新ネタライブ」です。
今日のための稽古と、一昨日のラジオ収録などでついついメルマガをお休みしてしまいました。
すみません。

ちなみに「このメルマガを書くのに、どれくらい時間がかかってるの?」と訊かれることがたまにあります。
だいたい1時間半~2時間くらいです。

その1時間半を作り出せないほど、稽古漬けで家に帰ってきたら倒れこむようにして寝ていたのか、というと、そうでもなくて……
稽古後に飲みに行ったりしてました。毎日じゃありませんが。
飲んじゃうともう完全に書けないですね。

先日も松下アキラ先輩と飲みました。
その時に「ネタを書く上で、どうやったら、あんなに完成度が高くなるのか?」について尋ねました。
アキラさんの話を聞いていて幾つか「面白いな」と思うところがありました。

一つは発想に関しては、もう、どうしようもないこと(笑)
もう一つは、完成度に関しては、まだ努力すればなんとかなりそうだということ。

僕らの稽古は、基本的には、まず台本をそれぞれが書いて持ち寄ります。
そしてその台本を、文字通り土台にして「こういう展開の方がいいのではないか?」「これだとわかりにくいのではないか?」と話し合ったり、動いたりしてみて、作り上げます。
かなり内容が変わることも多々あります。
アキラさん曰く「それらを家でやってきてから、台本にして提出する」から、ほぼ変更なく採用になるようです。

これって二つの要素に分解できるなぁと話を聞きながら思いました。
一つは、稽古場で行われるであろうやり取りを「イメージ」するということ。
そして、もう一つは……(続きは最後)

(今回のあらすじ)
・イメージさせると話を聞いてもらいやすくなる
・脳は現実と想像の区別がつかない
・イメージも強制参加の有効な手段

△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

さてさて、今日は結論から言いましょう。
授業やプレゼンなどで、「聞き手に具体的にイメージさせる」こと。
これがある意味、究極のテクニックです。

これはマーケティングの世界では定番中の定番と言われています。
と言うのは、人が何かモノを買うときには無意識に「それを使っている自分」「何か商品を使って変化している自分」をイメージしているからです。
逆に言えば「何か商品を使って自分に良い変化が起こっている姿をイメージさせれば、人はその商品を買いたくなる」ということです。

いまいちピンと来ませんか?
例えば腹筋を鍛える機械。
通販番組でめっちゃ腹筋が割れている人がその機械を使っている映像が頻繁に流れます。
「いやいや、その人はその機械を使う前からその体だったでしょ?」
最初はそう思います。

しかし、手軽に、忍耐力もならずに、簡単に腹筋が割れると聞くと、「自分にも出来るかも……」と思い始めます。
そして無意識に腹筋バキバキのモデルさんと自分を重ね合わせているのです。
その時、脳は「現実と想像を区別できない」という習性を持っているので、あたかも自分の腹筋が割れたかのような達成感に似た快感を感じます。

しかし理性は「まだ変わっていない自分」を知っているので、ギャップが生じます。
そのギャップを埋めようと、「商品を買う」という行動に出るのです。

このときのポイントは2つ。
1.「腹筋が割れたらいいなぁ」と常日頃からなんとなく感じていること
2.具体的に未来の自分をイメージしていること

では、これを授業に引きなおすと……
1.聞き手の興味あることから入る
2.話している内容を具体的にイメージしやすいように話してあげる
ということになります。

今まで繰り返し言ってきたことに収束するわけですね。

では、具体的に「イメージしやすいように話す」ためにはどうすればいいか?

どんなことを行えば、聞き手はイメージしやすいと思いますか?






色やオノマトペを駆使する?

もちろんそれも有効な方法です。
しかし、一番簡単で強力なのは「質問すること」です。

質問を投げかけて、一度考えてもらう。
そうすることによって、聞き手は「こうかな? もしかしてこっちが正解かな?」と正解を求めたくなります。
考えることによって具体的なイメージを引き出し、聞き手に「我が事」として受け止められる、というわけです。

以前、「強制参加」というテクニックをお伝えしたことがありました。
どんなくだらないこと(空調は暑いですか、寒いですか等)でもいいので、聞き手に尋ねて手を挙げてもらう、というものです。
質問を投げかねてイメージしてもらうというのは、これと同じ効果があります。
考えた手前、自分の考えが正解かどうかが気になって、ついつい話を聞いてしまうというわけです。

ここまで聞いてきて「あれ?」と気付いた方もいらっしゃったんじゃないですか?

そうです。
僕のメルマガは結構な確率で質問が差し挟まれています。

「あ!」って今気付きました?

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アキラさんの話を聞いていて、気付いたもう一つのポイントとは「完成度の高いものを一発で書こうとしていない」ということです。
とりあえず書いてみる。
そして「提出するまでに」何度か書き直して、完成度を上げていくというツーステップを踏んでいるのでは? と感じました。

これは本当に目から鱗で、一発目から完成度の高いものを書こうとすると、無意識に自分の中でハードルが上がって、行動できなくなります。
僕がよく陥るヤツです。
その結果、ずっと書けないまま、締切日が徐々に迫ってきます。
で、切迫してから意を決して、「えいっ!!」と台本を書き、提出します。

結果的に第一稿が提出されるので、完成度は高くなく、稽古場で膨大な直しが必要となります。
完成度の高いものを目指し過ぎて、皮肉にも、真逆の結果を招いているというわけです。

ですので、人前で話すのが苦手な方も「今は発展途上の改良中」くらいの気持ちで、「とりあえず行動」してみましょう。
何回か場数を踏む過程で、徐々に改善ポイントが明らかになって、緊張もしなくなりますし、伝え方も精度が上がってきます。

上手くいかなかったなぁ~。
いいんです。
まだ改良中なんですから。

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社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」に所属しています。 お笑い芸人の傍ら、「わかりやすい伝え方」を極めるべく、セールスライター、スピーチライター、講師、ライトノベル執筆に挑戦中! 最近は「遅ればせながら」御朱印集めにハマりつつあります。

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