落ち着きのない大人が 手あたり次第にチャレンジします!!

5分で、なんとなくわかる「スーパーシティ法案」

 
この記事を書いている人 - WRITER -
社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」に所属しています。 お笑い芸人の傍ら、「わかりやすい伝え方」を極めるべく、セールスライター、スピーチライター、講師、ライトノベル執筆に挑戦中! 最近は「遅ればせながら」御朱印集めにハマりつつあります。

あらかじめお断りしておきます

「5分で、なんとなく」シリーズは、

僕が理解できるレベルで書いてあるので……

・かなり「ザックリ」「ランボー」にまとめてあります

「その程度か」という事しか書いていません

・より「専門的」で「正確」な事が知りたい方は他のサイトやブログをお勧めします

 

では、本題

 

あまりテレビでは取り上げられてないので、正直言って、僕は知らなかった

でも、ツイッターでやたら「#超監視社会」という物騒な言葉を見かけた

 

なんだ、これ?

 

調べてみると「スーパーシティ法案」に反対しているらしいとわかった

 

 

●スーパーシティ法案って、なに?

 先生、いきなり耳慣れない言葉なんですけど「スーパーシティ法案」って何ですか?

 

 正式名称は「国家戦略特区法改正案」って言うんです

スーパーシティ構想を実現するための法律を少し手直しするってことだね

 

 

●スーパーシティ構想って?

 

 全然、イメージ出来ないんですけど……

そもそも「スーパーシティ構想」ってなに? もっとザックリ教えてよ

 

 一言で言うと「都市を丸ごと未来都市」にする計画!!

 

 ザックリし過ぎてません? もうちょっと具体的にお願いします

 

 街全体をAI(人工知能)とかビッグデータとかを使って便利にするんだよ

たとえば、極端に人口が減ってしまっている地域などが問題になってるでしょ?

限界集落とか消滅可能性都市なんて呼ばれてるよね

 

 それは聞いたことがあるかも

 

 そういう街は若者がどんどん都市部に出て行ってしまっているから人口が減っているわけ

そうすると、街全体が高齢化していくでしょ?

街全体が高齢化したら、どんなことが問題になると思う?

 

 う~ん、そういえば、おばあちゃんが「買い物に行きたいけど足がない」って言ってた

 

 そうなんだよ。買い物を初めとして、高齢者の移動手段は深刻な問題なんだ

しかも人口が減少している都市だと、タクシーの手配も難しい

そもそもタクシーを運転する「働き世代」の数が不足してるんだから

 

 おばあちゃんの健康も心配だしなぁ~

 

 そうなんだよ。高齢者の一人暮らしが増えているから、万一、体の具合が悪くなった時も、救急車を呼ぶのも心配だよね

今、心拍数などが計れる腕時計などがあるでしょ?

 

 ジョギング好きの人なんかがつけてるよね

 

 たとえば、みんながその腕時計をつけて、そのデータをインターネットで集計しておけば、体調に異変があった時には、いち早く対応できるよね?

救急車の手配をしたり、直接電話を掛けたり、タクシーを手配したり……

しかもAIの技術を導入することによって、タクシーも無人で運転できるとしたら、どうだい?

買い物だって、自宅で注文したらドローンで届けてくれたり……

 

 それは確かに便利そうだけど……

でもそんなSF小説みたいなことは出来ないでしょ?

 

 実は技術的には既にほぼ可能なんだ。ただ実践する場がないんだよ

そこでモデルケースとなる都市を幾つか作って、試しながら改善していきましょうというのが、スーパーシティ構想なんだ

 

実際に世界では、もう既に「スマートシティ」として実用化を始めているところもあるんだ

中国の杭州市では、道路のカメラから送られてきた映像をAIが分析して、渋滞を緩和させたり、交通違反の取り締まりをしたりしてるんだ
エストニア共和国では、ほとんどの行政分野で電子化を推進しているし、

カナダのトロント郊外ではヒト・モノの動きをセンサーで把握して、街全体のコントロールを目指していた

日本は世界から見ても少し遅れ気味なんだ

 

 そんなに便利ならすぐやればいいのに

なんで出来ないの?

 

 開発分野が凄く広範囲なので、管轄部署が色んな所にまたがるんだよ

たとえば、さっきの高齢化の街の例で言うと

・タクシーを管轄しているのは国土交通省

・病院は厚生労働省

・心拍数を集計するインターネット通信は総務省

 

地区を限定したうえで、これらの垣根を取っ払ってスムーズに開発を進めましょうというのが、通称スーパーシティ法案というわけ

 

 

●なんで、揉めてるの?

 

 そう聞くと便利になって良さそうだけど、なんか揉めてるんでしょ?

 一番の問題点は、ビッグデータとして個々人の情報を集めるから、プライバシーがダダ漏れになるのではないかということだ

実際に、カナダのトロントでは、そのデータの取りまとめに巨大民間企業のグーグルが参入するかどうかで大もめに揉めて、5月7日に開発企業であるサイドウォーク・ラボが撤退を表明したんだ

住民が自分のデータが民間企業に渡ることに拒否反応を示したんだよ

 

 それって住んでる人の同意とか関係ないの?

 

 もちろん住民の同意が大前提

でも、改正案に「相当な理由があるとなれば情報の提供が可能」という一文が入っていると指摘されてるんだ

これは犯罪捜査なんかを前提としていると思うんだけど、こういう条文があれば解釈によって、悪用しようと思えば、個人情報を利用できちゃうよね

 

 そうなの?

 

 たとえば、さっきの道路上の防犯カメラで渋滞緩和システムを使えば、

「何時何分に、どこに行ったか?」「誰と行ったか?」を把握できるし、

無人コンビニで完全キャッシュレスを実現させれば、「いつ、どこで、何を買ったか」も把握できる

もしかしたら店内で「何を買おうか?」と迷っていた商品まで把握できるかも

それに健康情報なんて一番の個人情報だよね? 知られたくない人もたくさんいるんじゃないかな?

 

 コンビニで「大人の雑誌コーナー」の前で、立ち止まってるのとか、知られたくないなぁ~

 

 

●なぜ可決を急いでるの?

 そんなデリケートな問題なら、もっと慎重に決めた方がいいんじゃないの?

 

 今回の反発は、まさにそこなんだ

反対している人達は、なにもスーパーシティ構想自体に反対している人ばかりじゃない

その情報の取り扱いには慎重になってほしい、

そのためにはルール作りは慎重にした方がいいと考えているんだ

 

ところが、日本はこの分野で世界に遅れを取っているという焦りもある

また、アベノミクスの3本目の矢の「成長戦略」の肝なので、早く実現させたいとも言われている

未来型都市で垣根を越えての「新しい生活スタイル」で、新たな産業が起きたり、技術革新が加速することを期待しているんだ

 

 え? じゃあ、安倍さんの手柄のために急いでいるってこと?

 

 本当に一刻も早くこの国を発展させたいと思っての行動なのかもしれないけど、

反対している人からみると、「手柄のために急いでるように見えちゃってる」のかもしれないね

ちょうど支持率も急落してるから、よけいに、そう見えちゃうのかも

 

 たしかに早く便利になっては欲しいけど……バランスが大事ってことだね

 

 そうだね。他に気になる事はあるかな?

 

 「スーパーシティ」っていうネーミング・センスかな

 

 そこは、そっとしておいてあげて

 

 

今回の5分間が興味を持つ入り口になったら嬉しいです♪

 

今回、主に参考にしたホームページなど

https://blog.goo.ne.jp/roudousoudan/e/b9189b87dd0636c1f826fe4e956ab2b3

https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/news/021401450/

https://www.psrn.jp/topics/detail.php?id=6159

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity/supercity.pdf#search=’%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3%E6%A7%8B%E6%83%B3+%E4%BD%95%E3%81%8C%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84′

https://www.asahi.com/articles/ASN5N6RSBN5NUTFK004.html

https://flets-w.com/user/point-otoku/knowledge/other/otherl32.html

https://venturetimes.jp/venture-news/column/41151.html

https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/14726/

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/post-12929_3.php

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200526-00000074-ann-pol

https://earthlab.tech-earth.net/column-tront-smartcity/

https://jp.techcrunch.com/2020/05/09/2020-05-07-sidewalk-labs-shuts-down-toronto-project/

この記事を書いている人 - WRITER -
社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」に所属しています。 お笑い芸人の傍ら、「わかりやすい伝え方」を極めるべく、セールスライター、スピーチライター、講師、ライトノベル執筆に挑戦中! 最近は「遅ればせながら」御朱印集めにハマりつつあります。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© 桑山元、遅ればせながら チャレンジ中!! , 2020 All Rights Reserved.